Mihokoブログ

JKお弁当日記:お弁当から考える、日本の「食」の現状

こんにちは。
正しい手抜きメソッド・おだしマジック! 家庭料理研究家の高窪美穂子です。

4連休明け、台風が近づいてくるということで、曇り空ですがグッと涼しくなりましたね。
嵐の前の静けさ、でしょうか・・・。

今週は3回のお弁当作り、今日も作りましたー!

今日のJKお弁当は・・・

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今日のJKお弁当。
おやすみ明け、おうちにあるストック食材で作るお弁当。

解凍した鶏ひき肉に長ネギ、しょうがなどを入れて作る鶏つくねは甘辛いタレを絡めて。
野菜は常備菜の揚げ浸し。野菜の美味しいうちに、と思って日曜日に大量に揚げて仕込みをした、なす、ズッキーニ、パプリカと甘唐辛子。
そしてありえないくらいおいしいミニトマト。
ごはんは相変わらずの自家精米5分づきごはんに、自家製小梅干。
というラインアップでした。

主な野菜は全て、先週送ってもらったシゼトモ ・ハルさんの自然循環農法野菜。
お米はずーっと食べて応援!している能登はくい自然栽培米、小梅干を作った梅も毎年お世話になっている檀上さんの無農薬の梅を使って、あとは塩とやはり無農薬栽培の赤紫蘇のみで仕込んだもの。

いわゆる「映える」お弁当ではありませんが、つくねの鶏肉、長ネギ、しょうが 、片栗粉以外は、ほぼ調味料類も含め出どころがわかる本当の意味でぜいたくなお弁当、なんです。

今朝のお弁当から考える、日本の「食」事情

この4連休、自営業らしく地味にちょこっと打ち合わせをしたり、という機会があったのですが・・・

打ち合わせをしたお相手は、食育関係のお仕事をなさっていらっしゃる方。
この先、もしかしたら何かできるかも、と言うことでオンラインミーティングだったのですが・・・

JICAで派遣された国が食料自給率100%以上の国で、その食の豊さを体感したがゆえに、日本の「食」について色々と考えていらっしゃると言うことで、色々と意見交換をしました。

その中で彼女が「国産食材って言っても、日本では純粋な意味での国産食材ってほとんどないんです!」と。

確かにおっしゃる通り・・・

例えばスーパーで「**県産」と表記されているお肉でも、国産飼料だけで育てられているお肉かどうか、はわかりません。
令和元年度の農水省資料によると飼料の国産自給率は25%、国産牛肉の中で本当の「国産牛」は11%、となるそうです。

その他のデータについてもわかりやすく掲載されていますので、是非ともご覧いただければと思います。

<出典元>
農林水産省ウェブサイト「知ってる?日本の食料事情」
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/index.html

「知ってる?日本の食料事情」食料自給率とは
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/011.html

また、日本は実は農薬使用量も世界でトップレベル・・・

使用農薬は輸入品も数多く、他国でいち早く禁止されたり、安全性が問題視されたりしている農薬が規制をしていない日本に流れ込んできて、大量に使われているのが現状です。
国産でない、と言うことだけでなく、安全性が問題視された農薬が使われているのも大きな問題です。

<2020.9.12掲載Yahoo記事より>
EUで使用禁止の農薬が大量に日本へ 
https://news.yahoo.co.jp/byline/inosehijiri/20200912-00197982/

<2020.2.27掲載Yahoo記事より>
新型コロナだけじゃなかった 農薬規制でも後手に回る日本政府
https://news.yahoo.co.jp/byline/inosehijiri/20200227-00164871/

<2018.4.27食品安全総合情報システムより>
欧州委員会(EC)、欧州連合(EU)がネオニコチノイド系農薬有効成分の屋外使用の全面的禁止を支持した旨を公表
https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu04930240378

食の関連でちょっとアンテナを立てて検索するだけでも、日本の「食」の事情、報道がほとんどされていないため、一般的に知られていないですが、問題点が多い、というかアリアリなのです・・・

この仕事を始めたきっかけが体調不良と言うこともあり、自分のことが出発点で調べ学び、直接学びに行き、を繰り返して知った日本の「食」事情は、本当になんで、と思うことばかりでした。

でも、この状況を招いたのは、私たち消費者にも責任の一端があるのです。

自分たちが食べているものが「何」であるのか、をもう一度思い出して

ちょっと話は遡りますが、私の年代が子どもだった頃は高度成長期。
個人商店が主流だったところから大型スーパーが台頭してきた時代、そして地方から都市へ人が流れ、オフィスワーカーが急激に増えた時代でもありました。

都市に流入した多くの人が家庭を持ち、子どもが生まれ・・・

私などもその一人で、両親の実家に行けば広い庭があったり、ちょっと歩けば海だったり、と言う環境でしたが、自宅は東京の住宅地。
自然と触れ合うのはごくわずか、とはいえ、まだ触れる機会があっただけよかったのかもしれません。

やがて、都会育ちの子どもが成長して、また都会での子育て、となると自然との触れ合いは意識的にしないとできない状況に。

流通の都合の良いように、野菜の規格が決まり、真っ直ぐなきゅうりやピカピカで傷一つないナスなどが、季節問わず、店頭に並ぶようになりました。

学校現場で野菜を育てるなどの機会があったとしても、自然はどんどん手の届かない遠いものに。
それと同時に、きゅうりが曲がるのも、ナスが成長過程で傷つきやすいのも、野菜の旬のことも、みんな知らない、見たこともない。
そうやって、自然と人との間が分断されていったように思うのです。

食事を作るひまも、心の余裕も無いほど仕事で忙しい保護者のかたが、子どもに教えることも難しくなり、何よりも親世代も自然から離れて久しく、真っ直ぐなきゅうりに象徴されるような野菜にすっかり慣れてしまいました。

でも、ちょっと想像してみてください。
自然のもので完全に揃っているものなど、ほとんどなく、それは本当に稀だと言うこと。
揃っていないものも含めて、みんな「命」であり、私たちを支えてくれる「食べ物」であること。
画一的な基準を決めて工場で作る「工業製品」ではないこと。

ひとつひとつが、みんな違っていることが当たり前、自然からの命の贈り物であること。

そんなこと、心にいつも留めて欲しい、と切に願います。

朝のお弁当から随分、壮大なお話になってしまいましたが・・・
明日のJKお弁当日記もお楽しみに😀

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