Mihokoブログ

同じひと、同じものが一つとして無いのが自然で素敵なことなんだけど

おはようございます。
海や大地と家族をつなぐレシピ・100%天然素材家庭料理実践家®の髙窪美穂子です😊

 

 

今週はちょっとした打ち合わせや、原稿など細かい仕事が多い1週間でした。
木曜日には、川端さんの加賀れんこん料理レッスンも無事に終了し、
今週もあっという間に土曜日になっちゃいました。
とはいえ、来年1月のレッスンやそれ以降のことを考えなくてはいけなくて、
頭の中を整理中です😊

 

 

ブログを書きたいなぁと思いつつ、数日空いてしまってこれはいけない、と。
いろいろなことがあったのに💦

 

 

この前の日曜日に参加した「しあわせの経済・国際フォーラム」で参加したトークセッション、
「雑」というテーマ。
改めて、いろいろと考えさせられました。

 

 

そのセッションを聞くつい数日前に、私が20年近くお世話になっている
ワインショップで、仲のよい店長さんとも話していたんですが、
最近、ワインでも「均一な品質」を求める人が増えた。
緩みや揺らぎがあることがわからない人が増えた、という話に。

 

 

ワインって農産物なので、その年によって作柄が違いますから当然出来上がるワインも違います。
ここまではまだわかっていただけると思うんですが、
同じ年のワインであっても、瓶によって時間が経つにつれて違いが出てくるんです。
瓶のコンディションによって、長期熟成すればするほど変わります。

 

 

それが醍醐味で面白い、楽しい素敵なところなんですが、
それを受け入れられない方が増えているんですよ、と。
長期熟成されたワインの価格がどんどん上がってしまっているから、
その気持ちもわからなくはないけれど、でもねぇ、と・・・。

 

 

工業製品であれば、均一な品質というのは実現可能だと思います。
大量生産の車、服、カバンに靴などなど・・・。
世の中にはたくさん作って、コストを下げて、品質が均一で。
というものが溢れています。

 

 

それを実現しているのが、グローバリズム。
私が何気なく買ったものが、遠くの人件費が安い国でつくられていたものだった、
ということもよくあります。

 

 

自分ももちろん、恩恵を受けているところもあるんですよね。
それは否定できないなぁ。
でも全てが「均質化」「規格化」できるわけじゃない。
農産物は特に。

 

 

物流の関係で、規格の大きさの箱にきっちり詰められるようにと
始まった農産物の規格化。
それは現場の声で始まったのではなく、大量供給を前提としているんですよね。

 

 

スーパーなどの店頭で売られている野菜たち。
揃っていて、きれいでまっすぐで。
でも、当然のことながら実ったものにはいろんな形のものがあるんですよ。

 

 

だって、人間だってひとりとして完全に同じ人がいないのと同じく、
全て、野菜だって一つとして同じものはできるわけがない。
規格品の中でも、同じに見えてもよく見ると違うんです。

 

 

ワインも同様、お肉もお魚も、そして人間も・・・。
同じに見えても少しずつの揺らぎがあり、その揺らぎや差がわかるのが
また楽しいし、色々と考えるきっかけになったりもします。

 

 

でも、本当にびっくりなことなんですが、
全てが均質化していることが当然である、違いがあるのはおかしいと
思っている人がじわりじわりと増えているなぁと、
色々な場面で話が出るたびに感じています。

 

 

雑多なものがあるから、それぞれの違いがあって、
面白かったり、共鳴しあって新しい物事が生まれたり。
でも、それがなんだか許されない空気感。
全体主義、にも通じる価値観。

 

 

もちろん、そういう価値観を持つ人がいてもいい。
でも違う価値観も認めることが大切で。
お互いが違うことを認め、それぞれの違いを生かして
共鳴しあいながら、新たな物を生み出す。

 

 

みんなが同じじゃないといけない、という考え方が
なんだかじわりじわりと
完全に同じにはなり得ない農産物に対しても、
当てはめる人が多くなっているように思います。

 

 

先日も書きましたが、私の体質は今の世の中では
完全に「規格外」です。
添加物に対する感受性の強さ、餌に混ぜて投与される抗生物質が凝縮されているであろう
部位を食べると、アナフィラキシーショックを発症してしまうなど、
ニッチな部分での不具合が多い完全な「少数派」。

 

 

だからこそ、見えることもたくさんあります。
元気で健康な方には問題にもならないこと、
疑問に思わないことにも「あれっ?」と立ち止まり、考えることも多いです。
若い頃は、体調が思わしくない、アトピーが酷いのをよくするためには、
処方薬を使う対処療法のみで対応することだけしか方法がない、と考えていました。

 

 

この体質はひどい喘息もちだった父からの遺伝的な要素が大変大きいのですが、
父は大量の処方薬を常に飲み、風邪薬は「予防的」に使うものだと、
思い込んでいた人でした。
そして、それを身近に見て育った私も、当然のごとくそういうものだと長い間思い込んでいました。

 

 

でも、どんなに処方薬をつけても、アトピーはちょっとしたことで悪化します。
それを長い間繰り返して、全身症状にまで最悪に悪化した時に
「こんなことの繰り返しは、もう嫌だ」と。
「根本的なことからなんとかしたい。体を作っているのは食べている物だから・・・」というところに
考えが至ったわけです。

 

 

今の世の中では「規格外」の自分の体調のことがあったからこそ、
同じ事象を違う角度から見ることができるようになった。
その時に初めて本当の意味で「違い」を認め、自覚できたのかもしれません。
そしてそこから新たな探求と、自分の中での新しい価値観が作られていったのだと思います。

 

 

同じでないといけない、均質化することだけが「善」で「全て」であるという視点から、
ほんのちょっとの違い、揺らぎがあることを気づく視点の転換が
何かのきっかけでできたら、それが広がっていったら
もっともっと素敵なことが生まれるんじゃないかなと。

 

 

相手の価値観や生き方を否定するんじゃなくて、
人それぞれの違いを認め、受け入れることのできる
心の良き意味での「緩み」や「揺らぎ」=心の余裕から、
生まれるものがたくさんあるんじゃないかなと。
1週間前のフォーラムからの一連の出来事で、
改めて色々と考え、明確化できたなぁと思っています。

 

 

無駄なことは何もないから。と。

 

 

レッスンのことなどは、また後日書きますね。
素敵な週末をお過ごしくださいね。

 

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髙窪美穂子の著作
2016グルマン世界料理本大賞・Fish部門世界第3位受賞
「ラクチン!お魚クッキング」(旭屋出版)

2014グルマン世界料理本大賞・Single Subject Cookbook 日本代表
「おうちでできる天然おだし料理入門」(PARCO出版)

「塩麹・醤油麹のラク旨レシピ」(成美堂出版)

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